死体を愛する小娘社長の日記

小娘の葬儀社社長の私が、本心だけストレートに書く日記。社会 時事・各種宗教・社会哲学・古典・日々の出来事など

仕事一筋でカッコイイ俺の葬式

 

 

昨日の深夜、記事に書いた旦那さんが亡くなった。

 

 

however-down.hatenablog.com

 

この間まで生きてたのに…今、旦那さんは

死後硬直しながら私の前で寝ている

 

生前の旦那さんとの契約にはないけど…

パンパンになっていたお腹から腹水を穿刺、胸水も明日の湯灌の時に漏れる可能性があるので穿刺して、合わせて4リットル程抜いてあげた。

 

生前予約をしてくれる人達は2種類。

 

まだ先だけど、葬儀内容がよかったから。

もうすぐ死ぬから、葬儀内容を自分で決めたい。

 

この2つに大別される。

 

この旦那さんとは6度の打ち合わせ面会をした

 

俺が死んだら…こんな風にやってくれ…

表面上の希望の裏側の願望を聞き出し、察して葬儀をおこなう。

 

他の葬儀社ではあまり無い事。

でも、回を重ねると本当の気持ちを話してくれる……

 

照れくさそうだったけど

旦那さんは『仕事一筋のカッコイイ俺』を参列者に認めて欲しかった…

 

旦那さんとの契約で

納棺の時、白装束ではなく……作業服とホンダの帽子をかぶる事になっていて…

 

この旦那さんは…下町のポップな社長と思われるのが嬉しい様だった…

 

『銭湯』好きな旦那さんの案で

告別式の最後にフルバンドでドリフターズ

 

『いい湯だな』の加藤茶のセリフ部分を

 

旦那さんのビデオ映像に変えて参列者にサプライズ演奏する。

 

ポップな社長らしく

最期は明るく爽やかに出発だ

 

 

私達にとって…生前予約をもらうと言う事は

 

これから死に往く契約者が

最後までその人が生きていく手伝いをし、迫る死の恐怖をあらゆる方法で和らげ

逝去後…遺る人々に契約者の生き様とメッセージを伝える事』だと定義している。

特に病床にいて臨終間近の契約者はね。

 

医療関係者は逝去前、宗教者は逝去後から関わるけど

(希に臨床宗教師が逝去前から関わる事もある)

私達のみが逝去前から逝去後まで一貫して関わるからだ

 

 

明日は当社の顧問弁護士と遺族が裁判所に行って遺言書を開封。

 

工場は…奥さんを経由して大学生の息子さんに受け継がれる。

 

私と弁護士が作成の時に立ち会ったので

遺言の内容を知っている。

家族への愛溢れる遺言書だ……

 

遺族は新しい節目を迎えた。

 

旦那さんの様に明るく爽やかにそして…

健やかに暮らして欲しいと心から思う。

 

ロリポップの寝台車が迎えに来た…

 

さあ、帰るよ旦那 !

貴方の大好きな町へ………